『モンハンワールド』のヒットから考える、面白いゲームの作り方

モンハンワールド、好調っすね。僕も先日、歴戦キリンを倒したところ。

3年ほど前では、カプコンは買収されちまうんじゃねえか? なんて記事を書いちゃったけど、上手く持ち直したもんで。

 

参考記事:最悪の事態にもなりかねない!? 今のカプコンがどれだけヤバいのか、決算から考察してみる。

 

カプコンの業績の話はまた今度するとして、今回の記事は「面白いゲームの作り方」。

実はシリーズ化してたりするけど、間隔が空きすぎて誰もそのことを知らないでしょうね。

 

モンハンワールドは実によく出来たゲームでして、バイオ6以降の低迷期を知っている僕からすると「これ本当にカプコンが作ったの?」と疑問に思うほど。

従来の面白さをきちんと踏襲しているだけではなく、そこから現代のゲーマーに合わせた新要素をたくさん詰め合わせており、まさしく「正統進化」と呼べる出来栄え。

それはシリーズの中でという評価に留まらず、近年のゲームを見ても目新しい要素がある。

以下、ご存知の方はスキップ推奨の簡単な紹介。

 

 

モンハンワールドの新要素

例えば、モンスター同士の縄張り争い。

ドスジャグラスが小型モンスターを丸呑みで捕喰したり、ディアブロスが亜種と角を突き合わせて頭突きバトルしたり、ネルギガンテがクシャルダオラを張り倒したり、「敵の敵が味方とは限らない」とは言わんばかりに、モンスター同士で喧嘩を始める。

まるで本当にそこに生物がいるかのように錯覚するほど。

▲草食動物を丸呑みにするドスジャグラス

 

▲モンスターを倒すと、ニクイドリという小型生物がついばみにやってくる。討伐対象ではなく素材も取られないため、演出にふりきった描写。

 

他にも、地形を上手く利用して落石や激流でモンスターにダメージを与えたり、モンスターの痕跡を集めて研究レベルを上げられる。

面白いのが、全部のモンスターのクエストが用意されているわけではないこと。

今までなら、受付嬢に話しかけてクエスト一覧から討伐対象を決めていましたが、今回はそれだけでは足りない。

クエストボードに載っていない敵が出てくるからね。

 

じゃあどうするのかって、さっき言った痕跡集め。

フィールドを探索し、モンスターの痕跡をたどることで調査レポートが作れるようになり、報告すると新しいクエストが追加される。

ただ敵を倒すだけではなく、モンスターの生態調査をしているというモンハンの世界観が、今作でゲームシステムにまで絡んできたわけね。

 

 

 

なぜ、目新しい要素が思い浮かぶのか?

本記事の本題に入る。

こういった、他のゲームでもあまり見かけない要素をアイデアとして表現するには、どうすればいいのか?

そのヒントになるものが、Yahooニュースに掲載されているので引用する。

 

辻本: 今回は今まで描き切れなかったものを描きたいという思いがあったんです。それが世界観。世代によっては「モンハン」は、ポータブルで遊ぶというイメージが強い人もいると思いますが、今回のコンセプトは“最新の技術を使ってモンスターハンターの世界を構築する”というものがありましたので、それが実現できて遊ぶ環境としてもドッシリ構えてプレーしていただける据置機をチョイスさせていただいたんです。

カプコン 辻本Pに聞く 新作『モンハンワールド』は何がすごい?(日経トレンディネット)

 

これが全ての答えなんだけど、もう少し説明。

この記事で辻本氏が述べているのは、「以前からアイデア自体はあったよ」ということ。

「PS4というリッチなプラットフォームが与えられました、さあ何を表現するか考えよう」だけではなく、3DSやPSP、あるいはもっと前のPS2ぐらいの頃から、アイデア自体はあったのかもしれないということである。

 

 

ドラクエやモンハンが出た後、多くの類似作が登場したが、真似されるようなアイデアを生み出すコツがあるとすれば、それは「今あるものを完成形と思わないこと」ではないだろうか。

PSPや3DSで発売されたモンハンも、もちろん洗練された完成品であることには違いないのだが、それは制作側の脳内の完成図とは大きく離れている。

彼らの頭のなかには、すでにモンハンワールドのような絵が広がっており、それをPSPや3DSの性能に落とし込んだ結果が、商品としての完成形だということだ。

 

 

まとめ

もしかしたら、いやもしかしなくても、モンハンワールドも完成形ではないだろう。

きっと辻本氏の頭の中には、資金・技術的に困難という理由で妥協、あるいは削除したアイデアもあるはずだ。

もし僕らが、モンハンのようなヒットの先を行くゲームを作りたい場合、モンハンワールドという作品から学ぶに留まらず、その作品を作った制作陣が本当は何を作りたかったのか、彼らの脳内ではどんな未来像があるのか、そこまで考えを張り巡らさなければならない。

じゃないと、ヒットの二番煎じに乗ることはできても、彼らに追いつき、追い越すには至らないだろう。

 

言うは如く行うは難しだが、肝に銘じておきたい考え方だ。

僕はモンハンのシリーズファンではないため、あまり期待せずに本作を手にしたのだが、思っていた以上に新鮮な発見があって驚きの連続である。

改めて、創作におけるインプットの大切さを思い知ったわけだけど、一歩先の質のいい消化をしたい人向けの記事でした。終わり。

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