面白いゲームを作るコツ たった1つの工夫だけで、プレイヤーの飽きを防ぐ方法

羊野みるく
羊野みるく

先輩、聞いてくださいよ~。
わたしの作ったゲーム、「すぐ飽きる」って言われちゃうんです。

猫田みずき
猫田みずき

それは悲しいわね。
いったい、どんなゲームを作ったの?

羊野みるく
羊野みるく

タイトルは「耐えろ!地獄の千本ノック!」です。
タイトル通り、1000本の球を打ち返すゲームなんですけど……

羊野みるく
羊野みるく

せっかくオンラインランキング機能もつけたのに、誰一人としてスコアが掲載されてないんですよ~。途中で飽きちゃったみたいで。

猫田みずき
猫田みずき

そりゃ、飽きるわ……

どんなに面白い瞬間を作れたとしても、ひたすら同じものを提供するだけでは飽きてしまいます。
この記事では、どうやったらプレイヤーが飽きずに遊び続けてくれるのか、気をつけるべき点を紹介します。

2つのモードを切り替える

スーパーマリオブラザーズというゲームがあります。
言わずと知れた、アクションゲームの金字塔です。

マリオには「スーパースター」という無敵アイテムがあります。
触れただけで敵を吹き飛ばす、気分爽快でたのしいシステムです。

猫田みずき
猫田みずき

もしスーパースターが開始と同時にゲットできて、無限に効果が続いたら、たのしいと思う?

羊野みるく
羊野みるく

わー、いいですね! たのしそうです!

猫田みずき
猫田みずき

いや、飽きるという答えを期待したんだけど……

羊野みるく
羊野みるく

そう言われてみると、最初はたのしそうだけど、すぐに飽きちゃいそうですね。

猫田みずき
猫田みずき

じゃあ逆に、キノコ・フラワー・スターを含む全てのアイテムが無かったとしたら?

羊野みるく
羊野みるく

やってられません。地味すぎて飽きちゃいます。

猫田みずき
猫田みずき

そっちは即答なのね……

スーパーマリオブラザーズは、世界中のゲーマーを熱狂させました。
熱狂させるからには、それだけの理由が必ずあります。
その理由の1つが「メリハリのあるゲームデザイン」です。

  • 正確な操作やタイミング合わせといった、緊張感や慎重さを求める体験。
  • アイテムを手に入れて一気に強くなり、敵を蹴散らす爽快感を味わえる体験。
猫田みずき
猫田みずき

2つのゲーム体験を用意して、タイミングよく切り替える。これが、飽きさせない秘訣よ。

羊野みるく
羊野みるく

なるほど! わたしのゲームは、同じスピードの1000本の豪速球をひたすら打つだけだから、飽きられちゃうんですね!

羊野みるく
羊野みるく

じゃあ、普段の球とは別に、たまに猛烈ハイスピードな豪速球が来るようにしてみます!

猫田みずき
猫田みずき

うーん、それじゃ駄目ね。

羊野みるく
羊野みるく

ガーン! どうしてですか!?

「静」と「動」でメリハリをつける

先ほどの、千本ノックの例で考えてみましょう。
羊野みるくが考えたのは、以下のようなバランスでした。

  • 普通の速さの球を打ち返す
  • たまに投げてくる、猛烈ハイスピードな剛速球を打ち返す
猫田みずき
猫田みずき

結局どっちも、来た球を打ち返すという「タイミング合わせ」であることに変わらないわよね?

羊野みるく
羊野みるく

たしかに……

では、マリオはどうだったでしょうか。

  • 正確な操作やタイミング合わせといった、緊張感や慎重さを求める体験。
  • アイテムを手に入れて一気に強くなり、敵を蹴散らす爽快感を味わえる体験。
猫田みずき
猫田みずき

敵をどう処理するか緊張する前者と、敵に自分から当たりにいく後者。形勢逆転とばかりに、ゲーム性そのものが変化しているわよね?

羊野みるく
羊野みるく

ただバランスを変化させるだけじゃ、駄目なんですね。

メリハリは、単純にゲームバランスの変化だけで表現できるものではありません。
いわゆる「別ゲー」といわれる要素を織りまぜることで、大きなメリハリが生み出せます。

このようなゲームデザインは、様々なヒット作で見かけます。
いくつか例を挙げましょう。

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飽きさせないゲームの好例

バイオハザード5

敵を銃で撃ち倒していく、サバイバルホラーゲームです。

銃で撃つゲームは、敵と距離をおき、遮蔽物から頭をねらうのがセオリーですが、バイオ5は全く異なります。

部位を撃たれ怯んだ敵に近づくと、体術を出せるのです。

敵に近づくということは、当然それだけ被弾のリスクを負います。
その分、決まれば弾の節約になるし、発動中は敵の攻撃が当たらないので、上手く巻き込めば戦況がひっくり返る強力な戦術です。

ただ離れて撃つの繰り返しではなく、

  • 敵から逃げつつ部位を狙い、敵に近づいていく緊張感
  • よろめいた敵をまとめて倒す爽快感

この2つを繰り返すことで、短い戦闘の中でプレイヤーに多様な刺激を与えています。

羊野みるく
羊野みるく

銃で撃つゲームなのに、逆に敵に近づいていくなんて、緊張しそうですね。

猫田みずき
猫田みずき

でも、緊張しっぱなしでは疲れちゃう。だからその分、体術という爽快感を与えて飽きさせないようにしているの。

モンスターハンター

こちらも、言わずとしれた超有名なアクションゲームです。
長ければ1回のクエストが50分近くにも及ぶのにここまで面白いのは、それだけ飽きない工夫に満ちているからです。

まず、このゲームのクエストには、大きく分けて2つのゲーム体験があります。

  • モンスターの居場所を探しながら、素材を集める探索パート
  • モンスターと戦うバトルパート
羊野みるく
羊野みるく

なるほど。50分間戦いっぱなしじゃ、さすがに飽きちゃいますもんね。

猫田みずき
猫田みずき

よく「探索はだるい」と言われているけど、むしろマンネリを防ぐための重要なメリハリなのよ。

戦いの中にもメリハリがあります。

  • モンスターの激しい攻撃をかわしつつ、攻撃を差し込んでいくパート
  • モンスターが転倒し、畳み掛けるパート

大型モンスターが繰り出す攻撃の数々は、とても強力です。
モンスターの攻撃をうまくかわしつつ、こちらの攻撃を差し込んでいく必要があります。弱点に当てるのも難しいです。

しかし、転倒すればしめたもの。普段はスキが大きすぎて当てられないような大技を、弱点にガツンと叩き込むことができます。

羊野みるく
羊野みるく

逃げが主体のパートと、一気に攻め込むパートでゲーム体験が全く異なりますね!

猫田みずき
猫田みずき

それだけじゃないわ。転倒時のチャンスタイムは、今までと同じ技をただ連発させるものではない点も重要よ。

羊野みるく
羊野みるく

狙いにくかった大技が使えますし、弱点に当てる爽快感もプラスされてますね!

まとめ

  • ゲーム体験を2つ以上用意し、切り替える
  • ゲーム体験は全く違うものにする

猫田みずき
猫田みずき

「静」と「動」を意識して。普段を静かなゲーム体験にすると、「動」の爆発力が増すわ。

羊野みるく
羊野みるく

参考になりました、ありがとうございます!

羊野みるく
羊野みるく

じゃあわたしのゲームでは、たまにピッチングマシンが転倒して、ボコボコに殴れるチャンスタイムを入れてみます!

猫田みずき
猫田みずき

ゲーム性が違いすぎるのも考えものよ?

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2 件のコメント

  • ラストランカーも戦闘システムの工夫はよかったけどボリューム面と難易度とかをちょっとあれば長く遊べれたの。まあ面白かったけど。

  • 『レベルデザイン』という言葉を始めて聞けました。
    ずっとそれにあたる単語を『ゲームバランス』だと思い込んでました。

    ゲームの面白さって理由を挙げればいくつもあるものだと思うんですが
    自分がその中でも(RPG系だと特にそう感じるのですが)重要だと思ってたのが
    ある程度の自由度があるゲームプレイ中の 要所で少し苦戦したり、失敗を繰り返して何度目かでギリギリでクリアできたり
    そういう経験を例えば学校なんかで仲のいい友達に話した時に「俺もあそこメチャメチャ苦戦した!キツかったよな」みたいな感じで
    実際のプレイ内容は 本当は少し、あるいは 全然違うはずなのに
    似たような経験を共有できた時に感じる楽しさが
    それを、(すべてが計算通りとは言えなくても)人の手で計算尽くで作れていることが面白いゲームを作れる人なのかなと思っていました。

    今回の記事を見て、やっぱり『創る』って奥が深いなぁと感心しています。