『GOD EATER 3』ネタバレ無しの評価と感想。これから買おうか悩んでいる人へ

どうも、個人ゲーム開発者の弓猫です。

 

 

GE3をクリアしたので、率直な感想を述べていこうと思う。これから買おうか悩んでいる人の参考になれば幸いだ。

  • 筆者は全シリーズ経験者
  • シリーズ経験者向けの解説も挟むが、基本は今回が初めての人にも分かるように書く
  • ネタバレ無し

 

一言で評価を下しにくい、複雑な気持ちになるゲーム

先に結論から書くが、ゴッドイーター3は面白い。

言いたいことは山ほどあるのだが、総括した結論としては「面白い」という感想を抱いた。ただし、手放しで称賛できるほど単純なものではなく、そこには様々な感情が渦巻いた上での結論であることを、先に述べておく。

詳しいことは後述する。

 

戦闘

エフェクトは派手だが視認性に難あり

今回新たに導入された「バーストアーツ」。地上・空中・ステップの3種類の攻撃に、好きな技をセットできるというもので、このバーストアーツのエフェクトが超派手。
加えて、今回はアラガミの攻撃エフェクトも超派手。

派手すぎて、もはや何が起きているか分からないなんて日常茶飯事だ。GE2の段階でもブラッドアーツのエフェクトで画面が埋まることは少なくなかったが、今回はそれを凌駕するほどのカオスっぷりと言える。よく言えばド派手だし、悪く言えば目障り。アラガミの攻撃に慎重に対応するアクションを期待しているのなら、残念ながらそうはならない。

 

結合崩壊(部位破壊)のエフェクト。今までは部位の周辺にそぼろのような肉片がポロッと出るだけだったが、今回は画面が割れんばかりの喧しさで報せてくれる。

見やすさよりも華やかさ。ここをどう取るかは人によりけりだが、特にハンニバルとカリギュラの3連火柱攻撃など、一部の技はエフェクトの境目が曖昧になっており、どこまで当たり判定があるのか見分けがつかない事態も散見される。

普段は華やかなエフェクトに見惚れるだろうが、ギリギリの戦いを強いられる後半になるほど、この見た目ばかりで情報としての意味を持たない過剰なエフェクトはストレスになってくる。詰むほどではないが、完全に無視できるほど穏やかなものでもない。

 

アラガミは強く、プレイヤーは弱く

文章だけで聞くと萎えそうだが、今回は今までと比較して、敵は強化されプレイヤーは弱体化した。

新登場したアラガミは猛スピードでプレイヤーを追いかけ続けるし、モノによってはプレイヤーを捕喰してバースト化する。バースト化したアラガミの脅威は尋常なものではなく、装備を整えても一撃で半分以上体力を持っていかれる。時には理不尽とすら思える難易度だ。

反面、プレイヤーは弱体化。GE2やRBと比較し、スキルの種類や効果量が激減した。バーストは頻繁に切らすし、息切れも起こしやすく、バランスブレイカーと言われていたバレットエディットも大きな制約が加わった。正直、今回は真っ向から挑むと歴代シリーズの中でも1,2を争うくらいには難しい。

 

強敵を撃破したトロフィーを獲得した際のスクリーンショット。左足の下で僕の操作キャラが床を舐めている様をバッチリ撮られた。

だが、単なる弱体化で終わっていない。一つ一つの性能が弱まった代わりに、戦闘中の選択肢が増えた。

GE2では、装備できるブラッドアーツは一種類しかなく、故にどれを装備しようが、その1つのブラッドアーツを延々繰り返すだけの単調な戦闘だった。今回は地上・空中・ステップで3種類をセットでき、どのタイミングでどの技を当てていくのか、どんな技を装備して状況に備えるかを考える楽しみがある。

GE2で猛威を奮ったバレットも、大きな制約が課されることで、敵の属性や動きに合わせて銃種までを吟味して選ぶ楽しみができた。

GE3には、「これやっとけば安牌」が存在しない。全く無いとは言い切れないのだが、GE2と比べるとだいぶ緩やかだ。どこで、どんな行動を取るかを、猛スピードな戦闘中にひっきりなしに選択を迫られる。今まで、スピードは速いが作業感が非常に強かったゴッドイーターを、初めて「考えて行動してあっという間に戦闘が終わる」アクションへと成長させた。

今回、強敵も含めて一戦が非常に短い。10分かかるケースがほとんど見られない。アラガミが強く・プレイヤーは弱くなったにも関わらずだ。どんな状況でもゴリ押しできるものが無くなった代わりに、考えて効率的に戦えば瞬殺できるバランスになっている。

 

 

その最たる例が、先ほど簡単に書いた「アラガミのバースト化」だ。シリーズ経験者でなくとも、プレイヤーが武器で敵に噛み付くことで「捕喰」を行ない、バーストという強化状態になることは知っている方も多いかと思われる。

今回は、それを初めてアラガミがやってくる。アラガミがプレイヤーを捕喰しに猛突進し(ガード不可)、攻撃を食らうとアラガミがバースト化。攻撃方法が変化し、脅威的な火力になる。プレイヤーにとっては大ピンチだ。

しかし、同時にアラガミには、バースト時のみ攻撃可能な「コア」が出現する。このコアを攻撃できれば、あらゆる弱点部位を攻撃した時以上の凄まじいダメージを叩き出すことが可能だ。狂ったように暴れまわるアラガミを前に、どうやってそのコアを攻撃するか。あるいは、安全を優先して距離を取るか。どう戦うかは己の腕と相談だ。

 

このように、一筋縄では行かなくなり、脳死で超高火力を叩き出すお手軽さは無くなったが、窮地を脱するために必死で抵抗し、隙を見せたアラガミを全総力を持って叩き潰す爽快感が新しく用意された。早い話、今回はストーリー上で強敵として描かれた存在が、ゲームバランス上もしっかり強敵としてプレイヤーを苦しめるということだ。

 

上記のように、僕はダウンした際の一撃に賭けてバスターを使っているが、これが最適解ではない。知り合いの何人かと遊んだだけでも、ヘヴィムーンで頭を切り裂く人もいるし、鎌で手数とリーチで攻める者もいて、それぞれが自分の納得した戦闘に爽快感を見出している。

自分なら、どの武器で・どの技で・どう戦うか。アクションゲームの醍醐味である、選択する楽しみは今作がシリーズでも最高峰の完成度だ。

 

大味すぎるいつもの戦闘

上げて落とすようで申し訳ないが、戦闘に一切の不満がないわけではない。先ほどのエフェクトの喧しさもそうだが、アラガミの攻撃が大雑把すぎるのだ。

  • 見た目からは想像しにくい当たり判定
  • 理不尽で回避が困難な攻撃の数々
  • 信じられないほど劣悪なカメラワーク

 

もはやどのアクションゲームにも言えることかもしれないが、それでも特に、納得できない被弾が今回はとても多い。理由は上記に挙げた通りで、そのどれもが明確な欠点であり、考え方次第で長所になりうるようなものではない。

特にカメラワークの悪さには頭を抱える他なく、昔ならいざ知れず、KONAMIのカメラの特許が切れたこのご時世にここまで劣悪なカメラワークでストレスを抱え込ませるのは、いかがなものかと思う。

今回はスキルが弱くバーストが切れやすいため、頻繁な捕喰を要される。その割に、敵は素早く動きは見づらくなったので、被弾する機会は前にも増して相当なものになっている。油断しているとあっという間に床を舐めることになるだろう。

ただ、これらの不満点は前作までに無かったとはいえ、前作も骨太なアクションとは言い難かった。スキルを積んで強バレットを考案し、プレイスタイルよりも装備の強さでゴリ押しする戦闘で、敵の動きに明確に対処しようと思うとストレスが溜まるような戦闘だった。

そう考えると、今回も今までどおり、大雑把で雰囲気重視なゴッドイータの戦闘の系譜を継いでいる。悪い意味でだが。

 

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ストーリー

もはやツッコミどころのオンパレード

ではストーリーはどうかと言うと、「クオリティは概ねGE2 / RB相当」という評価を僕は抱いた。つまり、GE2 RBのストーリーを楽しめた人は今回も感動するだろうし、どうしてこうなったと頭を抱えた人は今回も同じ思いを抱くだろう。

ストーリー部分は下手に掘り下げるとネタバレになるので説明が難しいが、今回は反戦が一つのテーマだ。各勢力が火花を散らす中、主人公たちがどういう決断を下すかという物語である。非常にセンシティブで、扱い方次第で名作にも駄作にもなりうるテーマである。

 

そして、20代の折り返し地点を過ぎた僕としては、あまりに稚拙と言う他なく、綺麗事のオンパレードに嫌気が差してしまったというのが正直なところだ。メインターゲット層であろう中高生相手ならまた違った感想を抱くかもしれないが、他にも

  • 今まで以上に全く存在感がなく、NPCの決断にひたすら首を縦に振るイエスマンな主人公
  • 思わせぶりな登場をしつつ呆気なく退場する悪役たち
  • ツッコミどころ満載な、破綻だらけな設定の数々

と、ストーリー面の不満は枚挙にいとまがない。

特に、「主人公がイエスマン」なのは今までのシリーズを通してそうだったのだが、今回は「お前ならどうする?」「お前がやりたいことをやれ」というメッセージを何度も訴えかけてくるストーリーなのがよろしくない。

物語では何度も「自分でやりたい道を選ぶ大切さ」を説くくせに、画面の向こうのプレイヤーの意志はガン無視で、ひたすら他人の決断に笑顔でうなずいてパシリを繰り返すだけなのである。

このフラストレーションは、物語が進めば進むほど悪化の一途をたどり、最終的に「え、これで終わりなの?」と言いたくなるような肩透かし感で幕を下ろす。従来のようにバーストありきな尻切れトンボ感は無いが、総じて「パシリにひたすら付き合うだけの指示待ち主人公と、道徳のような綺麗事しか言えない仲間たちの茶番劇」以上の感想が出てこない。

全てにおいて薄っぺらく、幼稚で、甘ったれていて、説得力がない。破綻した設定の数々が、それを後押しする。
正直、物語においては全く評価できるポイントがない。前半だけは面白そうな雰囲気を見せていただけに、この失望感は大きなマイナス点となった。

 

もちろん、これは主観的な感想だ。見る者によって、評価は変わるということを付け加えておく。

 

総評

戦闘面は面白さが増加したがトレードオフ。ストーリーは前作同様、糞の塊

戦闘面は、脳死で気持ちよくなる甘えた刺激がなくなった代わりに、強敵に立ち向かう臨場感と、それをぶちのめす快感が今まで以上に濃厚な体験となって味わえるようになった。ここは賛否両論とも言えるが、より歯ごたえのある戦闘を求めるプレイヤーにはプラスに映るはずだ。

反面、ストーリーは相変わらず小学生のままごとレベルの茶番劇だ。PS4に展開したのだし、旧作ファンを考えると年齢層は幅広くなっている。こちらはもう少し……せめて、初代GEとGEBレベルには煮詰めたストーリーにしてもらいたい。

結論として、強敵と戦う興奮を得る戦闘面を求めるなら買いで、ストーリーに浸りながらゆったりと戦闘を楽しみたい人にはおすすめできないゲームだ。

 

おまけ:オンラインに関して

オンラインは、4人プレイが従来通りホストが部屋を立ててプレイヤーが参加する形しかなく、なぜか前作までにあったフレンドの招待機能も消えている。
何年も前の旧作にすらあった機能を搭載しないのは、2018年のゲームにしては貧相すぎると言わざるを得ない。アップデートでの改善に期待したいところだ。

 

強襲討伐ミッション(8人マルチ)は、制限時間5分というシビアな状況で、有り合わせのメンバーがボスに猛攻撃をしかけてクリアを試みるモードだ。こちらは、ソロプレイ以上に大雑把っぷりを極めているものの、カオスなどんちゃん騒ぎっぷりに浸りつつ、5分以内に倒せるかどうかの極限状態な緊張感を味わえて、思っていたより楽しい。

 

クリアすると、上位3名のみランキング形式で表彰される。気軽に集まってワイワイ遊びつつ、俺が一番だぜ!と敵に噛み付いていく楽しみがある。

残念なことにこちらもフレンド招待に対応していない。4人マルチの場合は部屋立てなので、番号や部屋名を伝えればフレンドの参加が可能だが、8人マルチはクイックマッチだ。つまり、フレンドと「せーの」で検索して同じマッチングになることを期待するしかなく、さすがになんというか、いいかげんにしろと言いたい。

 

だが、フレンドと遊びにくい点を除けば、8人マルチは責任感を感じずにお祭り騒ぎに乗じれる楽しいコンテンツだ。クリアできずとも少しの報酬ならもらえるので、買ったら物怖じせず、早めに挑戦することをおすすめする。

僕は記事を書いた段階では5日目だが、初日と比較すると装備が整ったプレイヤーが増えたのか、数日前までは成功率が低かった任務が楽勝でクリアできることが増えた。オンラインだけがこのゲームの楽しさではないが、強襲討伐ミッションでギリギリの緊張感を味わえるのは、今だけということだ。

 

急かすつもりはないが、オンラインの熱量は発売日に最も高騰し、緩やかに沈下していく。開発元は、アップデートでコンテンツを拡充していくことを公言しているので、以上を踏まえて自分に合っていると感じたなら、ぜひ手にとってみてほしい。

 

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